Tuesday, January 28, 2020 9:37 AM

介護職紹介手数料50万円 高額でも人材定着せず

 介護事業所が介護職を採用する際に民間職業紹介事業者に払った手数料が、1件当たり全国平均50万1000円だったことが28日、厚生労働省の委託調査で分かった。高額を払っても採用から半年以内の離職率は38.5%に上り、人材が定着しない実態が明らかになった。

 平均手数料を地域別に見ると、東海が63万4000円で最高。北海道(59万8000円)、中国(51万6000円)と続いた。東海は2018年度の介護関係職種の有効求人倍率が5.37倍と最も高い地域だった。厚労省は「人手不足の地域では手数料の負担感が強い傾向がある」と分析した。

 半年以内に離職した人の割合は、紹介事業者を経由した場合に38.5%、それ以外を経由したときは25.6%だった。厚労省は、一定期間内に離職した場合に紹介料の一部を返金する制度を、紹介事業者が設けることが望ましいとしている。(共同)