Friday, February 21, 2020 9:20 AM

国立大授業料、独自決定も 文科省が検討開始

 文部科学省は21日、国が目安を定めている国立大授業料について、各大学が独自に決められるようにするかどうか、検討を始めた。大学関係者や有識者を集めた会議を省内に設置し、早ければ年内にも方向性をまとめる。国からの運営費交付金が減り、国立大の経営は厳しい。現行の上限が外れ、大学の裁量が認められれば、値上げが相次ぐ可能性もある。

 国立大は運営費交付金や補助金、授業料などを収入とする。このうち大半を占める運営費交付金は、国立大が法人化した2004年度当時に比べ、全体で約1割減少。国は寄付金や不動産など大学の資産を活用するよう促すが、どの大学も十分な額の確保には至っていない。

 こうした中、学生から徴収する授業料を値上げする動きが出てきた。文科省令で定められた「標準額」の2割増までを上限とし、各校で設定する仕組みで、各大学は横並びで標準額以下の授業料にしていた。(共同)