Tuesday, March 03, 2020 9:20 AM

大半国産、在庫は十分 石油危機や震災時も混乱

 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が続く中、トイレットペーパーやティッシュペーパーを買いだめする動きが国内各地に広がった。「中国からの輸入が減少する」「マスクの生産を優先する」といったデマ情報がツイッターなどで拡散されたことが一因で、品切れ状態のスーパーやドラッグストアが相次いだ。

 メーカーや業界団体によると、国内で出回るトイレットペーパーやティッシュはほとんどが日本製だ。原料の調達や生産体制にも肺炎による影響は出ていない。消費税増税前に起きた駆け込み購入の反動で昨年10月以降は販売が低迷し、通常より多くの在庫を抱えているメーカーもある。

 1973年の第1次石油危機や2011年の東日本大震災の際も同様の混乱が起きており、社会不安の表れと言える。政府は在庫は十分にあると説明しており、普段通りの落ち着いた行動を国民に呼び掛けている。(共同)