Wednesday, March 18, 2020 10:24 AM

佐川氏が改ざん指示と提訴 自殺の近畿財務局職員妻

 学校法人「森友学園」の国有地売却問題を担当していた財務省近畿財務局の男性職員が、佐川宣寿元国税庁長官(62)の指示で決裁文書改ざんを強制され自殺に追い込まれたとして、妻が18日、国と佐川氏に計約1億1000万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。

 妻側は同日「決裁文書の差し替えは事実で、元はすべて佐川氏の指示です。パワハラで有名な佐川氏の指示には誰も背けない」と記された職員の手記や遺書を公表した。

 職員は、2018年3月に自殺した近畿財務局の上席国有財産管理官だった赤木俊夫さん=当時(54)。訴状などによると、当時財務省理財局長だった佐川氏は、安倍晋三首相が国会で「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した後の17年2〜3月、部下に「野党に資料を示した際、森友学園を厚遇したと取られる疑いがある箇所は全て修正するように」などと改ざんを指示した。(共同)