Thursday, March 19, 2020 10:26 AM

東京五輪聖火、日本側へ 引き継ぎ式、異例の無観客

 【アテネ共同】ギリシャで採火された東京五輪の聖火を大会組織委員会に引き継ぐ式典が19日、1896年第1回近代五輪の会場だったアテネのパナシナイコ競技場で、異例の無観客で行われた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日本からの代表団は参加を断念。組織委の森喜朗会長に代わり、1996年アトランタ五輪競泳代表で、国連児童基金(ユニセフ)職員として難民の教育支援に携わるギリシャ在住の井本直歩子さんが、火のついたトーチをギリシャ側から受け取った。

 聖火はランタンに入れられてアテネ空港から特別輸送機「TOKYO2020号」で空輸され、20日に宮城県の航空自衛隊松島基地に到着する。

 森氏はビデオメッセージで「聖火リレーによって日本各地の人々の心に火がともり、その思いが今、地球上に垂れ込めている暗雲を振り払い、世界の人々が心待ちにしている感動につながることを期待している」とあいさつ。大会の延期論などが取り沙汰される中「(五輪開幕の)7月24日、東京の新しい国立競技場に必ずこの聖火がともされることをお誓い申し上げる」と宣言した。