Thursday, May 07, 2020 10:13 AM

断食月でエジプト感染拡大 対策難航、「共存」主張

 【カイロ共同】人口約1億人のエジプトで、イスラム教のラマダン(断食月)に伴い新型コロナウイルスの感染が拡大している。準備の買い物や日没後に親族や友人と食事を楽しむラマダンの慣習が人々の濃厚接触を生んでいるのが主因。経済を優先する当局は感染防止策を徹底できず「コロナと共存する」と言い始めた。

 エジプトの感染者数は連日のように上昇し、公表感染者は6日までに7200人超。当局は夜間外出禁止の時間帯を短縮して経済活動の再開を進め、ザイード保健・人口相は「コロナと共存する」と強調する。

 約3000万人の貧困層を抱えるエジプトは財政基盤が弱く、日本や欧米のように巨額の給付金で国民を支えることは困難。感染防止を優先して経済を停止させることはできないという事情がある。