Monday, May 11, 2020 10:37 AM

給付金便乗の新手詐欺警戒 「コロナ平気?」気遣い

 新型コロナウイルス感染拡大や、全国民に10万円を配る特別定額給付金に便乗した特殊詐欺が各地で発生中だ。犯行グループは「コロナ平気?」と気遣うふりや、「コロナ対策本部職員」を装うなど新手を次々と繰り出している。公的機関を名乗って住宅を訪れキャッシュカードを盗み取る「カード詐欺盗」も頻発しており、警察庁は警戒強化を求めている。

 静岡市葵区の70代女性宅に4月9日、息子を装った男から「コロナがはやっているけど大丈夫?」と電話があった。翌10日には「小切手をなくしたので金を貸して。さいたま市まで来てほしい」などと頼まれ、女性は同市を訪れ息子の後輩をかたる若い男に150万円を渡してしまった。

 警察幹部は「コロナを持ち出し『心配してくれている』と思わせて警戒を解いた心につけ込んだ手口」と指摘。警察庁の統計では、2019年の特殊詐欺被害額は約301億5000万円で認知件数は1万6836件に上り、うち65歳以上が8割を超えるという。(共同)