Monday, May 18, 2020 10:14 AM

妊婦の遠隔健診広がる 感染リスク低減に期待

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、妊婦や胎児の健康状態などを定期的に確認する妊婦健診を、インターネットを使って病院に行かずに遠隔で受けるシステムの利用が広がりを見せている。遠隔健診は産婦人科医が不足するへき地での使用が多かったが、札幌市など都市部の病院が開始。院内感染の増加が懸念される中、妊婦の感染リスクを抑えようと全国で導入が進んでいる。

 「赤ちゃん、元気そうですね。おなかは少し張っていますか」。北海道大病院の馬詰武医師(39)が、タブレット端末に表示された胎児の心拍数などのデータを見ながら、パソコンの画面に映る同市西区の中村令奈さん(24)に呼び掛けた。

 同病院は新型コロナ感染拡大の緊急的な措置として、3月上旬から遠隔健診を開始。妊婦は自宅に届いた胎児の心拍数などを計測する専用の機器を装着。データはネットを経由して医師と共有され、妊婦はスマートフォンなどで画面越しに診察を受けられる。(共同)