Tuesday, May 19, 2020 10:37 AM

東部紛争、汚職対策で前進 ウクライナ大統領就任1年

 【モスクワ共同】ウクライナでコメディー俳優出身のウォロディミル・ゼレンスキー氏(42)が大統領に就任して20日で1年。二つの重要公約であるウクライナ東部紛争の終結と、汚職撲滅では一定の前進を果たした。ゼレンスキー氏は昨年4月の大統領選決選投票で73%の得票率で当選を決めたが、今月18日発表の世論調査によると「新大統領の1年」を68%が肯定的に評価している。

 最大の懸案は2014年春から東部で続く、ロシアの支援を受ける親ロシア派武装勢力との紛争だ。ゼレンスキー氏は当初、米国を和平交渉に巻き込もうとしたが、トランプ大統領が同氏に不当な圧力をかけたとされる「ウクライナ疑惑」が弾劾裁判に発展し、米国頼みを断念した。

 ゼレンスキー氏はポロシェンコ前政権下で滞っていたロシアや親ロシア派との捕虜・拘束者の交換、兵力引き離しを実現し、昨年12月にパリでプーチン・ロシア大統領と初会談。ウクライナ、ロシアに調停役のドイツ、フランスを加えた4カ国首脳会議にも出席した。