Tuesday, May 19, 2020 10:38 AM

新型コロナ対応検証を決議 米、WHO脱退検討

 【ジュネーブ共同=出口朋弘】世界保健機関(WHO)総会は19日、新型コロナウイルス感染症への対応について独立した検証作業を実施することなどを求める決議案を採択する。今回の総会は新型コロナ対応で日程が19日までの2日間に短縮されており、年内に再開して残る議題の協議を実施する予定。

 トランプ大統領は18日、ツイッターでWHOのテドロス事務局長に宛てた同日付の書簡を公表し、新型コロナを巡る対応などが中国寄りだと批判、30日以内に改善できなければ資金拠出を恒久的に停止し脱退も検討すると表明した。11月の大統領選をにらみながら「最後通告」を突き付けた形。最大拠出国の米国の資金が途絶えればWHOの運営に支障が出るのは必至だ。

 決議案は日本や欧州連合(EU)が提出。中国外務省は19日、中国も共同提案国に加わったと表明した。WHOの役割の重要性を強調する内容で、加盟国が資金面でも下支えするよう求めている。WHOはこれまでも感染症への対応が一段落した時点で、問題点や教訓などの検証作業を行っており、これら従来の枠組みを含め「適切な早い時期」に行うよう求めている。テドロス氏は18日、検証を実施すると表明した。