Tuesday, June 16, 2020 10:02 AM

コンチネンタル、AI使用の倫理規定を策定

 独自動車部品大手コンチネンタルは、人工知能(AI)の使用に関する倫理規定を作成した。

 同社の倫理規定は、欧州連合(EU)の信頼できるAIに関する倫理指針といった国際規制に対応しており、コンチネンタルが事業展開する世界中のあらゆる場所ですべての提携企業の指針として用いられる。

 コンチネンタル・オートモーティブのディルク・アベンドロス最高技術責任者(CTO)は「AIは明確な倫理原則に従ってのみプログラミングでき、使用できる。自動運転の場合など、自動車業界ではスマートアルゴリズムが大きな役割を果たす。当社は技術系企業として、あらゆる製品開発と内部プロセスが倫理基準に準拠していることを確認する責任がある。このため、AIベースの意思決定は常に差別のないものでなければならない」と話している。

 AIはモビリティーにとってますます重要になっており、すでに自動車メーカーやサプライヤーは通信網と繋がる自動運転体験を提供するためにAIを活用している。コンチネンタルは、障害物認識機能を備えたカメラを基盤とするドライバー支援システム、ターンアシスト(巻き込み防止)システム、人と車のコミュニケーション手段としてのジェスチャー認識など、幅広いソリューションをAIに依存している。AI機能を備えたこれらのシステムは、膨大な量のデータを瞬時に処理し、受け取った新しい情報を基により良い結果を出すことができる。

 コンチネンタルによると、自己学習システムによる決定は透明性があり理解できるものでなければならず 「新しい規制フレームワークの焦点は、コンピューターによる決定の透明性とデータセキュリティにある。主要な作業手順がコンピューターによって引き継がれる場合、それを受け入れるための基本的な前提条件は、そのような自己学習システムがどのように機能するかを人が理解し続けること」だという。

https://www.continental.com/en/general/56704-56704