Wednesday, June 17, 2020 10:23 AM

米、空母3隻で中国けん制 3年ぶり、太平洋同時展開

 【ワシントン共同】米軍が乗組員の新型コロナウイルス感染への対応を終えたばかりの原子力空母3隻を太平洋地域に同時展開し、台湾周辺や南シナ海で活発に活動する中国軍をけん制する動きを強めている。米メディアは太平洋への3隻派遣は北朝鮮情勢が緊迫した2017年11月以来で「極めて異例の態勢」だと指摘している。

 米軍によると、横須賀基地配備の空母ロナルド・レーガンと、1000人超の集団感染を起こしたセオドア・ルーズベルトはフィリピン周辺で、ニミッツは太平洋東部で活動。いずれも駆逐艦や戦闘機部隊を引き連れている。

 米軍が運用する空母は11隻で、CNNテレビによると4隻は定期点検などで入港中。残る7隻中3隻を太平洋に派遣した背景について、専門家からは「新型コロナ対応で米軍の即応態勢が弱まっているとの計算違いをしないよう、中国に警告する狙いでは」との見方が出ている。