Thursday, July 30, 2020 10:07 AM

コンチネンタル、EV専用タイヤを拡大中

 独自動車部品大手コンチネンタルは、電気自動車(EV)専用の新しいタイヤを開発している。

 同社によると、電動ドライブを搭載した車は、転がり抵抗が低く大きな重量に耐えられるといった特殊な要件を満たすタイヤが必要になる。EVは電池が占めるスペースが大きいため従来の車より重く、電池は満タンにした燃料タンクより重い。また、ハイブリッド車(HV)はガソリンエンジンに電気モーターが加わり、さらに燃料タンクと強力なバッテリーを積んでいる。

 こうした追加重量は、タイヤ・カーカス(胴体部)の耐荷重能力を高めることで相殺されており、電動車用タイヤのほとんどはサイドウォールに負荷能力が高いことを示す「XL(エクストラロード)」記号が表示されている。

 また、EVは化石燃料車より騒音が少ないため、タイヤ設置面からのノイズ(走行音)を最小限に抑えることが不可欠だ。これはコンチネンタルの「ContiSilent」技術を使ってタイヤに一種のフォーム・インレイ(発泡材による詰め物)を追加することで実現できる。

 コンチネンタルが2012年に発表した初のEV用タイヤ「Conti.eContact」は、現在ダイムラーの「スマートEQフォーフォー」で使用が承認されている。他のモデルシリーズも開発され、転がり抵抗が非常に低く安全性能を備えた「EcoContact 6」は電動およびハイブリッドモデルの純正タイヤとして人気が高い。

 コンチネンタル・タイヤは19年11月、フォルクスワーゲン(VW)の新しいEVブランドモデル「ID.3」向けに「EcoContact 6」夏用タイヤと「WinterContact TS 850 P」冬用タイヤの供給を開始した。同社の製品には、テスラの「モデルS」といったスポーティーなEV用の超高性能タイヤ「SportContact 5」もあり、現在は電動車両やハイブリッドに適した約100のタイヤモデルを製造している。

https://www.continental.com/en/press/press-releases/2020-07-20-vehicles-with-electric-drive-need-special-tires-227936