Friday, August 07, 2020 10:10 AM

ZF、乗用車向け電動ドライブライン部門を設立

 独サプライヤー大手ZFは、乗用車向け電動ドライブライン部門を設立する。

 同社のプレスリリースによると、新部門ではこれまでの自動車パワートレイン技術部門と電動モビリティー部門をまとめ、顧客に電動ドライブライン・ソリューションを1つの窓口で提供できるようにする。ZFは今後、内燃エンジン向けの部品は開発せず、代わりに長距離走行型プラグイン・ハイブリッド車(PHV)と完全電気自動車(EV)に焦点を絞る予定だ。

 新部門の責任者には、ドイツ・ザールブリュッケンに拠点を置く車両パワートレイン技術部門を2018年秋から率いてきたシュテファン・フォン・シュックマン氏が就任する。同氏は21年1月1日に引退するミヒャエル・ハンケル氏の後任としてZFの取締役会にも加わる。

 新部門では、自動車パワートレイン技術部門と電動モビリティー部門の技能を組み合わせて、乗用車電動化への対応を改善し、顧客との距離を縮め、PHVやEVへの移行を加速させる。

 ZFは、電動モビリティー、車両モーションコントロール、完全自動運転、包括的安全性という4つの主要トレンドに多額の投資を行っている。19年には、セルビアの首都ベオグラード近くのパンチェボに電動ドライブ用の新工場を建てて電動モビリティー部門を拡大すると同時に、中国・杭州にも別の電動ドライブ用工場を建設していると発表した。

 また、ドイツのシュヴァインフルトにある事業本部にコーポレートオフィスと研究開発(R&D)用の新施設を建設。投資額は3000万ユーロ(3370万ドル)で、新しい建物には電動およびハイブリッドドライブとそのコンポーネントの試験に使える16のテストベンチや検査施設が配置されている。

https://press.zf.com/press/en/releases/release_17858.html