Monday, August 10, 2020 10:31 AM

「病院船」導入、課題多く 政府、コロナ流行で検討

 政府は新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、海上で患者の治療や搬送ができる「病院船」の導入を巡る検討を進めている。自民党の積極論もあり、関係省庁が論点整理を急ぐが、コストや災害時以外の運用といった課題は多い。

 病院船は米軍や中国軍などが運用。日本は太平洋戦争時に民間船を転用した例があったが、現在は保有していない。政府は新型コロナ対策として、2020年度第1次補正予算で調査費約7000万円を盛り込んだ。

 11年の東日本大震災後にも導入を検討したものの、コストの高さから見送った経緯がある。当時の報告書によると、500床規模の病院船の建造費は300億〜350億円に上る。(共同)