Tuesday, October 06, 2020 10:19 AM

ヘラー、フロントカメラソフト事業をVWに売却

 ドイツの自動車部品大手ヘラー(HELLA)は、フロントカメラ・ソフトウェア事業をフォルクスワーゲン(VW)のソフトウェア・コード開発専門カー・ソフトウェア(Car.Software)に売却する。

 ヘラーは売却益を約1億ユーロ(1億1650万ドル)と見込んでいる。手続きは2021年1〜3月期までに完了する予定で、その後ソフトウェア事業に関わっているヘラー・アグライア(Aglaia)部門の約半数はカー・ソフトウェアへと移籍する。エネルギー管理や照明制御、人の感知などヘラー・アグライアの他の事業には影響しない。

 ヘラーのロルフ・ブライデンバッハCEOは「長期的目標を達成するためには、フロントカメラ・ソフトウェア分野に非常に大きな投資をしなければならず、起業家的リスクも高かったため、VWがこれらの活動を戦略的かつ継続的に発展させられる強力なパートナーとなったことを喜んでいる」と話している。

 VWは19年6月、グループの車両用ソフトウェア開発を担当するカー・ソフトウェア部門を設立した。この部門は▽オペレーティング・システム(基本ソフト)と通信接続性▽インテリジェント・ボディーとコクピット▽自動運転▽車両とエネルギーの性能▽サービスプラットフォームとモビリティサービス…という5つの主要分野でソフトウェアを開発している。

 VWは、25年までに自動車ソフトウェアの自社開発比率を60%以上に高めようとしており、カー・ソフトウェア部門はアウディ・エレクトロニクス・ベンチャーを本拠に、ドイツのベルリン、ボーフム、インゴルシュタット、シュトゥットガルト、ヴォルフスブルクのほか、シアトルや北京など海外の拠点を組み込み、25年までにそのタスクやプロジェクトに70億ユーロ以上を投資する予定。

https://www.hella.com/hella-com/en/press/Company-29-09-2020-19080.html