Thursday, October 22, 2020 10:28 AM

同性愛巡る教皇発言に賛否 権利後押し、教えに矛盾

 【ロサンゼルス共同】ローマ教皇フランシスコが21日上映のドキュメンタリー映画の中で、同性愛者同士の事実上の婚姻「シビル・ユニオン(合同生活)」を支持する立場を示し、各地に影響が広がっている。キリスト教カトリックがタブー視する同性愛カップルの権利向上へ追い風になるとの見方がある一方、保守層からは「カトリックの教えと矛盾する」と反発の声も上がっている。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)によると、同性同士による結婚の権利が認められているのは欧米を中心に29カ国・地域。シビル・ユニオンやパートナーシップ制度を利用できる国も少なくとも14カ国に上り、中には結婚と同等の権利が保障されているケースもある。

 HRWは21日、教皇の発言を記事で取り上げ、婚姻における平等を呼び掛けるまでには至っていないとしつつ「特にカトリックの影響が強い社会において、同性愛カップルの法的保護を求める運動を後押しすることになりそうだ」と指摘した。