Thursday, March 18, 2021 11:01 AM

動画広告の重要性拡大で販促のオンライン化が進む

 各社の販促活動において動画広告の占める重要性が高まっている。

 ファイナンシャル・エクスプレス誌によると、動画広告は、販促の世界に新時代を開いたと言えるほど販促活動環境に大きな変化を起こしている。コンテント制作のためのツールが比較的安価になっていることをはじめ、OTT(over-the-top)やソーシャル・メディアの人気がますます高まっていることを受けて、動画広告は、広告主と消費者がもっとも好む選択肢になっている。広告手法におけるOTTとは、従来型の広告基幹設備に依存せず、インターネットを媒体としてコンテントを配信するプラットフォームに出稿する動画広告および配信を指す。

 動画は、製品についての情報を知ってもらい、販売につなげる効果がほかの広告媒体に比べて高いことが種々の調査で報告されており、購入確率が35%高まるというデータもある。製品の特徴を言葉で説明すると同時に視覚で見せることによって、受け手を引きつけることができる。

 また、従来のテレビ放送を見ず、ネット上の動画コンテントを視聴する人口が大幅が増えていることから、動画広告の影響力は強まる一方だ。ユーチューブでは毎日約10億本の動画が視聴され、ツイッターでは毎分700本の動画が共有されている。シスコでは、2016年から2021年のあいだに世界の動画交通量(トラフィック)が3倍増になると予想している。

 動画広告は、高度の分析ツールを介して広告主の好むデータももたらす。消費者との関係性訴求や「いいね」、動画共有、消費者感情分析といった各種の実態や実績を把握できるため、販促キャンペーンの投資対効果を測定しやすいという利点が動画広告にはある。

 動画広告を制作して展開するにあたっては、いくつかの注意点もある。まず、携帯機器で見る人が多いため、ファイル形式を適切に選ぶ必要がある。また、逐次再生の方式も、動画コンテント内逐次再生(イン・ストリーミング)やネイティブ動画(コンテントの一部として再生される動画広告)、そのほかの形式をいくつか試してみて効果を最大限に高める手法を見きわめる必要がある。

 販促キャンペーンの目標としてリード(潜在的販売機会の材料)生成を目指すのか、交通量(アクセス)増や認知向上を目指すのかは、動画コンテントを制作する前に明確にすることが重要だ。その目標によっては、マイクロ動画(10秒未満の動画広告)が適していることもある。標的とする顧客層を見きわめ、実験してみることが効果的な動画広告キャンペーンに欠かせない。

https://www.financialexpress.com/brandwagon/how-video-advertising-is-disrupting-the-marketing-landscape/2212367/