Thursday, May 27, 2021 10:05 AM

ボルグワーナー、欧州自動車大手から「eTurbo」受注

 自動車部品およびシステム大手ボルグワーナー(BorgWarner、ミシガン州)は、欧州の大手自動車メーカー1社から高電圧ハイブリッド車(HV)向け電動アシストターボチャージャー「eTurbo」を受注したと発表した。

 同社のプレスリリースによると、eTurboは高電圧ハイブリッド乗用車に搭載され、これを備えた車の生産は2023年9月から始まる予定。eTurboは、超高速電気モーターをシャフトに直結させた機械式ターボチャージャー(過給器)で、通常のターボチャージャーの利点に加え、電動アシストによって過給応答性も高まる。

 過渡領域における過給応答性は200%以上速くなり、トルクの立ち上がり時間が50%短縮されるため、ターボラグ(アクセルを踏み込んでからターボが機能するまでの時間差)がほぼなくなり、エンジンをさらに小型化できるようになる。特に高効率のミラーサイクル・エンジンに適しており、性能を損なうことなく燃費の向上と排ガスの削減を実現できる。また、顧客は一体型または半一体型のパワーエレクトロニクスの選択が可能になる。

 eTurboは、過剰な排気エネルギーを集めて電気エネルギーに変える機能も備えているため、発電機としても利用できる。こうしたエネルギーの転用は、補機類の電源やバッテリーの充電に使えるため、バッテリーの小型化も可能になる。

 そのほか、排気の後処理管理と正確な空燃比制御による排ガスの削減も可能で、エンジンの背圧を上げて排ガスを減らす機能を備えているため、オンディマンドの排気再循環(EGR)にも対応できる。

https://www.borgwarner.com/newsroom/press-releases/2021/05/18/borgwarner-earns-first-global-eturbo-business-for-high-voltage-hybrid-vehicle-application