Thursday, July 15, 2021 5:12 AM

書類に埋もれたデータを採掘する最新ツールを発表

 法人向けBI(business intelligence)ソフトウェア提供新興企業のアルキミ(Alkymi)は先日、電子メールや各種の書類に使われる業務処理自動化過程からデータを特定して抽出するよう設計されたアルキミ・パターンズという新ツールを発表した。

 過去12ヵ月間に400%以上の増収を記録した同社は、おもに金融サービス業界で顧客や提携会社を獲得している。同社は、その新ツールによって勢力拡大の継続を図ろうとしている。

 ベンチャービート誌によると、多くの会社では、電子メールや書類に埋もれるデータを使い切れていないため、それらを採掘して活用できるようにするソリューションに商機がある、というのがアルキミのねらいだ。

 ヴェリタス(Veritas)によると、活用されていないそれらのデータの価値総額は2020年に3.3兆ドルに達すると試算される。ただ、埋もれたデータを採掘する過程は難しい。たとえば、事業成長に必要なデータを掘り起こすには、資源(技術人材、資金、ハードウェア、ソフトウェア)と時間が必要であるためコストが発生し、さらに、データの喪失や間違いの余地も払拭できない。それが理由で社内データの60〜73%は決して分析されることはない、と調査会社フォレスターは報告している。

 そこにソリューションをもたらそうとういのがアルキミ・パターンズだ。人工知能を基盤とする同ツールは、利用会社らが各種の表やテキストからデータを抜き出すことで、繰り返し作業の処理過程を省く。データ・パターンがいったん創造されると、アルキミ・パターンズは抽出作業を自動化する。銀行や資産管理、保険といった業界に適したソリューションだ。同ツールを使うことで時間と労力、コストを節減でき、顧客サービスを向上できる、と同社は説明している。

https://venturebeat.com/2021/05/05/alkymi-patterns-tool-uses-ai-to-extract-data-from-documents/