Tuesday, October 26, 2021 10:13 AM

北カリフォルニアでバス用非接触充電の整備進む

 カリフォルニア州で、電動バス用の非接触充電網の構築が加速している。

 エレクトライブによると、非接触充電技術開発のモメンタム・ダイナミクス(Momentum Dynamics、本社ペンシルベニア州)とソラノ郡交通局(STA)は、STAのバスサービス「ソラノ・エクスプレス」の路線沿いに出力300キロワット(kW)の自動ワイヤレス急速充電設備を構築する。

 サンフランシスコ〜サクラメント間にある7つの停留所に無線充電パッドを設置し、バスがルートを外れることなく自動充電できるようにする計画。モメンタムは2016年から非接触充電システムを展開しているが、公共交通機関の路線全体にシステムを構築するのは今回が初めて。同社は21年、ワシントン州でもリンク交通局向けに300kWのバス用非接触充電システムを3つ設置している。

 加州のプロジェクトは、州エネルギー委員会(CEC)の「BESTFITイノベーティブ・チャージング・ソリューションズ」プログラムから支援を受ける予定。充電ネットワークは2つのバス会社(SolTransとFAST)が運営する。プロジェクトの特徴は、革新的技術を導入するだけでなくネットワークを共有するという点で、充電システムは3カ所のバス停に乗り入れる他の公共交通機関にも開放する予定。これで複数の交通機関に相互利益がもたらされ、北カリフォルニアにおける公共交通の電動化が加速すると見込まれる。

 モメンタムは、75kWから450kWの充電システムを提供でき、同社の充電装置は現在、路線バスメーカーのギリッグ(Gillig)、比亜迪(BYD)、グリーンパワーからメーカーオプションとして入手できる。すでに導入または発注されている非接触充電が可能な電動バスは約200台に上り、同社はさらに国内のバスメーカー4社とシステム導入計画について話し合っているという。

https://www.electrive.com/2021/10/18/wireless-charging-corridor-gains-momentum/