Wednesday, December 22, 2021 10:35 AM

JPモルガン、シーメンスの財務管理をブロックチェーンで効率化

 米銀行大手JPモルガン(JPMorgan)は12月21日、ドイツの産業工学大手シーメンス(Siemens)との協業によって、ブロックチェーン技術を応用した新しい送金システムをシーメンスの財務業務向けに開発したことを明らかにした。

 ビットコイニスト誌が報じたフィナンシャル・タイムズ紙の記事によると、シーメンスはJPモルガンとの提携によって、決済および現金管理システムの自動化をさらに進化させ、JPモルガンのブロックチェーン事業「オニックス(Onyx)」の最初の顧客会社となった。

 シーメンスはその結果、自社のすべての口座内において米ドルでの決済をブロックチェーン技術によって処理できるようになった。その種のブロックチェーン技術応用例としては世界初、と両社は説明している。両社は、同システムを2022年にユーロでの決済に応用できるようにする計画だ。

 同決済処理基幹設備は、取り引きや決済処理、現金転送の記録と検証を自動化するために設計された。シーメンスの現金管理および支払い管理担当責任者ハイコ・ニックス氏は、取り引き処理方法の大きな変更がないかぎり、新システムによって決済処理を安全かつ検証可能の方法で自動化でき、さらに、複数口座内での現金配分とコストを削減できる、と話した。

 同氏によると、デジタル事業モデルの拡大と浸透によって決済処理件数は激増しており、その処理に関連する手間やコストが増大し、さらに、現金の流れを予想することも困難になってきた。それらの処理の迅速化や可視化、簡便化、検証可能化を実現するブロックチェーン技術によって、財務管理を大幅に効率化できるようになった、と同氏は述べた。

https://bitcoinist.com/how-jpmorgan-is-helping-siemens-with-blockchain/