Tuesday, January 25, 2022 8:46 AM

メルセデス、自動運転技術でルミナーと提携

 自動運転センサーメーカーのルミナー・テクノロジーズ(Luminar Technologies、カリフォルニア州)はこのほど、次世代車両での高速道路における完全自動運転の実現を目指し、高級車ブランドのメルセデス・ベンツと提携することを明らかにした。

 ロイター通信によると、提携に伴い、メルセデスはルミナーの株を150万株取得する予定。ルミナーのオースティン・ラッセルCEOは、メルセデス車両にルミナーの技術が搭載される時期は語らなかったが「車の自律性は実際に主流となりつつある」と話した。

 両社は、自動ブレーキなどの安全機能を向上させ、ドライバーを必要としない「真の」自律機能を開発する予定。

 テスラ、ゼネラル・モーターズ(GM)、ボルボなどの自動車メーカーは、規制や技術的な課題は残るものの、大衆向け自動運転車(AV)の展開を目指している。またアルファベットのAV開発部門ウェイモやGM傘下のAV開発会社クルーズといった技術企業は、配車や配達サービスなどの商用を念頭に自動運転のタクシーやトラックを開発している。さらにGMのメアリー・バーラCEOは最近、クルーズと協力して早ければ2020年代半ばまでに個人向けのAVを市場投入すると語った。

 ルミナーのラッセル氏は「大衆向け車両で本当の自動運転を実現するには、ハードウェア、ソフトウェア、およびすべての関連システムを工業化する必要がある。ただしこれは、ロボタクシー会社が取り組んでいる作業とは全く異なる」と指摘した。自動運転の重要部品であるライダー(光検知・測距装置)を量産し、メーカーの厳しい要件を満たせるだけの堅牢性を確保することは困難な作業で「科学技術事業から自動車会社への移行は全く異なるビジネス(だけに難しい)」と話している。

 レーザー光パルスを使用して車載センサーと対象物の距離を瞬時に測定するライダー技術は、テスラは高価で不要だと主張して採用を避けているが、完全自動運転を実現するために不可欠というのが大方の認識だ。ボルボ・カーズとルミナーは1月初め、次の電動SUVにハンズフリー(手放し運転可能な)運転システムを搭載すると発表している。

https://www.reuters.com/business/autos-transportation/self-driving-sensor-maker-luminar-shares-rally-mercedes-benz-tie-up-2022-01-20/