Tuesday, April 26, 2022 12:30 PM

クラフト・ハインツとマイクロソフト、供給網に革新

 加工食品大手クラフト・ハインツ(Kraft Heinz)とマイクロソフト(Microsoft)は、クラフト・ハインツの変革戦略を加速させ、より強靭な供給網を実現するためのソリューション群を開発するために協業することに合意した。

 リテイル・テクノロジー・イノヴェーション・ハブ誌によると、両社の取り組みは、クラフト・ハインツにとってこれまでで最大規模の技術投資であり、同社がかかげる「アジャイル・アット・スケール(AGILE@SCALE)」という変革戦略の重要な推進力となる。

 マイクロソフト・アジュール(Azure)を優先クラウド電算プラットフォームとするクラフト・ハインツは、データ・センター資産の大半を世界規模でアジュールに移管し、企業資源計画(ERP)ソフトウェアをSAPオン・アジュール(SAP on Azure)に移行する予定だ。

 クラフト・ハインツは、アジャイル・アット・スケールの一環として、マイクロソフトの協力のもと、供給網制御タワー(Supply Chain Control Tower)を整備する。

 同タワーは、クラフト・ハインツの全製品における航空管制のような役割りを果たすことで、工場稼働状況をリアルタイムで可視化し、クラフト・ハインツの85の製品分野にわたる流通自動化を実現する。

 クラフト・ハインツはそれに加えて、北米にある34の製造施設のデジタル・ツインを構築し、複数の工場現場で新たなソリューション群を導入する際に、それらの過程の試験と完成度を高める計画だ。

 両社はさらに、「マイクロソフトの機械学習やモノのインターネット(Internet of Things=IoT)を活用したハイブリッド体験によって、デジタル製造の現場システムやプラットフォームを構築し、効率化を促進するための新しいソリューション群」を共同開発するために、共同デジタル革新事務所(Digital Innovation Office)を設立する計画だ。

https://retailtechinnovationhub.com/home/2022/4/25/kraft-heinz-and-microsoft-team-on-supply-chain-innovation