Thursday, May 19, 2022 6:58 AM

日立エナジー、EV用SiCパワー半導体モジュールを発表

 日立エナジー(旧日立ABBパワーグリッド、本社スイス)は、ドイツのニュルンベルクでこのほど開催されたパワーエレクトロニクス見本市PCIM Europeで、電気自動車(EV)向けにシリコンカーバイド(SiC)MOSFETパワー半導体モジュール「ロードパック(RoadPak)」を発表した。

 パワー半導体は、車載電池の直流電力(DC)を交流電力(AC)に変換してEVの駆動モーターを動かす重要な部品で、高い信頼性が求められる。

 日立エナジーのプレスリリースによると、「ロードパック」は高速充電、長期的な信頼性、最小限の電力で最大走行距離を実現するために高い電力密度を生み出すSiC技術を採用した小型モジュールで、スタート・ストップを400万回以上繰り返しても問題なく動作するように設計されている。同社は「ロードパック」を含むSiCベースのパワー半導体製品を2つの独立した拠点で生産しており、スイスでSiCチップを自社製造、米国のSiCチップメーカーがこれを補って、量的にも地域的にも安定供給を確保している。

 マヒンドラ・レーシングのCEO兼チーム代表であるディルバグ・ギル氏は「過去2年間にわたってマヒンドラのレーシングカー『M7エレクトロ』と『M8エレクトロ』にこの先進パワーモジュールを試験的に搭載し、大幅な性能と信頼性の向上を実証した。この高い技術力によって、次世代の最先端なグリーン・オートモーティブ・ソリューションを開発し、運転体験を向上させられる」と話している。

https://www.hitachienergy.com/news/press-releases/2022/05/hitachi-energy-launches-game-changing-power-semiconductor-module-globally-for-all-types-of-electric-vehicles