Wednesday, June 08, 2022 7:06 AM

パナ、テスラに4680型電池のサンプル出荷

 パナソニックはこのほど、電気自動車(EV)大手テスラに4680型リチウムイオン電池のサンプルを出荷した。4680はテスラの電動ピックアップ・トラック「サイバートラック」などに搭載される予定で、パナソニックは今後日米で量産体制を構築する。

 エレクトレックによると、パナソニックがテスラ向けに開発した4680は一般的な乾電池と同じ円筒形で、直径46ミリメートル(mm)、長さ80mm。現在のEV用円筒形電池より直径は2倍以上、容量は約5倍に増え、EVの低コスト化や航続距離の延長を実現する。

 テスラは2020年にこの電池を発表し、すでにテキサス州のギガファクトリー(大規模工場)で生産する電動SUV「モデルY」に搭載している。同社は、EVの生産を支えるため初めて電池の自社生産に取り組んでいるが、必要量が非常に大きいため既存の電池サプライヤーも生産を支援している。

 テスラの電池サプライヤーとして最も古いパナソニックは21年2月、4680電池のプロトタイプ生産をネバダ州のギガファクトリーで始めると発表。その後、日本で4680電池を生産するために7億ドルの投資を決定した。

 パナソニックは6月1日、23年度にも新型車載電池を和歌山県で量産し、北米市場に供給、さらに北米での生産や工場新設を視野に入れ、大幅な増産を目指す方針を表明した。