Thursday, July 14, 2022 7:03 AM

VW、EV電池再利用でレッドウッドと提携

 フォルクスワーゲン(VW)グループの米国法人は、VWとアウディの電気自動車(EV)で使った電池を再利用するため、EV電池リサイクルの新興企業レッドウッド・マテリアルズ(Redwood Materials、ネバダ州)と提携する。

 ロイター通信によると、レッドウッドは米国内の1000店を超えるVWおよびアウディのディーラーと協力して、ネバダ州にある施設で電池パックを処理し、コバルト、ニッケル、リチウム、銅などの材料から電極部品の再製造などを行う。

 VWは、2030年までに米国で販売する車の55%を完全電動モデルにする目標を掲げている。VWグループ・オブ・アメリカのスコット・キーオCEOは「レッドウッドとのリサイクルに関する提携は米国におけるEVの普及加速に貢献する」と見ている。

 レッドウッドは、すでにトヨタ、フォード、吉利汽車(ジーリー)傘下ボルボ・カーズといった自動車メーカーと同様の提携を結んでいる。また、ネバダ州でパナソニック、テネシー州でエンビジョンAESCと提携するなど、電池メーカーやインターネット通販大手アマゾンともリサイクル契約を交わしており、フォードとアマゾンはレッドウッドに出資している。

 レッドウッドはテスラの共同創業者JB・ストラウベル氏が立ち上げた企業で、EVや電力系統(グリッド)の蓄電で使い終わったリチウムイオン電池から回収した材料を再生/再利用する完結型サプライチェーンの国内構築を目指しており、これで最終的には鉱山で採掘される一次原料への依存を軽減できると考えている。