Thursday, October 06, 2022 6:53 AM

イノラックス、車載曲面ディスプレイにコーニングの技術を統合

 台湾の車載ディスプレイ大手イノラックス(Innolux、台湾)の子会社カーユーエックス(CarUX)は、材料科学企業コーニング(Corning、ニューヨーク州)との提携を拡大し、大型車載ディスプレイにコーニングの冷間曲げ成形技術「Corning ColdForm」を組み込む。

 イノラックスのプレスリリースによると、高品質の湾曲型車載ディスプレイにより、スマートキャビンのインテリア・ディスプレイ・デザインが総合的に改善され、視覚的に衝撃的な美的体験をドライバーと搭乗者に与えられると見込まれる。

 人工知能(AI)、第5世代(5G)移動通信システム、モノのインターネット(IoT)、自動運転技術などの急速な発展を受け、CASE(接続性、自律走行、共有、電動)に対応した車載ディスプレイ技術は、自動運転技術を成熟させ、会議、仕事、レジャー、娯楽、買い物といった活動を車内に融合して、車を「第3の居住空間」に進化させる可能性を生み出している。

 車のコクピット(運転席回り)が高度な移動デジタル・アシスタントのようになるのに伴い、今後数年間でより大きく高解像度の、より没入感があるディスプレイの需要が高まると考えられ、コントラスト(明暗)、輝度、色域、柔軟性などの面で従来のディスプレイよりも大きな優位性を持つ革新的なディスプレイ技術の需要が高まる可能性が高い。

 コーニングのマイク・クニゴニス副社長(自動車用ガラスソリューション担当)兼GMは「当社のカバーガラスとその製造工程は曲面ディスプレイモジュール用に設計されており、優れた光学機能、外観、機械的性能で、CarUXなどの大手企業とその自動車業界顧客の双方に利益をもたらす。世界で最も革新的な自動車メーカーは、より大きく、湾曲し、コクピットに違和感なく統合されたディスプレイの設計を続けており、戦略提携の効果もあって当社の特殊ガラスには明るい未来が期待できる」と話している。

https://www.innolux.com/jp/media_center/news_list/news.html?p=1710