Tuesday, October 18, 2022 4:36 AM

マイクロソフト、書類管理とデータ処理の自動化サービスを刷新

 マイクロソフト(Microsoft)は10月12日、2年前に市場投入したシェアポイント・シンテックス(SharePoint Syntex)をマイクロソフト・シンテックスに生まれ変わらせ、書類管理やデータ処理の自動化サービスを大幅に拡充した、と発表した。

 シェアポイント・シンテックスは、人工知能技術によって文書からのデータ取得と分類を自動化するプラットフォームだ。

 テッククランチ誌によると、刷新後のマイクロソフト・シンテックスは、ファイルの注釈(または注解、タグ付け)やデータ抽出を含む一連の新たな製品と機能を包含し、デジタル形式または紙形式を問わず文書内容の読み取りからタグ付け、索引化を自動化し、マイクロソフト365アプリケーション群内で検索および利用できるようにする。さらに、セキュリティー機能や保存設定によってコンテントのライフサイクル管理を大幅に簡便化する。

 マイクロソフト・シンテックスの担当責任者クリス・マクノルティー氏によると、不況到来の懸念が強まる昨今、「より少ない労力でより多くのことをしたい」という顧客会社らの要望の高まりが刷新の原動力になった。

 シンテックスは、文書や書類の予備保存から記録保管、分析、管理ツールに加え、ファイルに注釈や再編集を追加する閲覧ソフトウェア(viewer)を提供する。

 ゴルフ用品ブランド大手テイラーメイド(TaylorMade)では、さまざまの契約の管理や構成、財務用語に関する共通の条項で契約を標準化するといった契約関連法務業務の自動化にシンテックスを正式に採用することを検討中だ。

 テイラーメイドはまた、買掛金や財務班向けの注文書および領収書といった書類の処理、知的財産および特許出願のための電子メールや添付ファイルといった書類の整理およびセキュリティー確保にもシンテックス・プラットフォームを試験的に導入している。

 書類管理は、コストや労力、時間の浪費、間違い発生の要因にもなっている。ABBYが2021年に実施した調査では、10人中9人以上の従業員が、データを探すために毎週最大8時間を読み込みに費やしていると回答した。また、新しい書類を従来の方法で作成するには平均3時間かかり、句読点や綴り、省略、印刷といった各種の間違いが最低6つ起きることも判明した。

https://techcrunch.com/2022/10/12/microsoft-announces-syntex-a-set-of-automated-document-and-data-processing-services/