Tuesday, October 18, 2022 6:53 AM

ビオニアとアーベ、自動運転用レーダーを共同開発へ

 スウェーデンの車載安全システム大手ビオニア(Veoneer)とイスラエルの4D画像生成レーダー技術開発企業アーベ・ロボティクス(Arbe Robotics)は、車の安全システムと自動運転機能を市場展開するため、認識機能に優れた車載レーダーを共同開発する。

 ビオニアのプレスリリースによると、同社は5年間の徹底的な調査を経て、システムとセンサーフュージョン(車両各部のセンサーが集めたデータを融合する技術)を改善できる2K高解像度サラウンドレーダー技術を持つアーベを技術系新興企業の中から選び、協業を呼びかけたという。

 4D画像は、立体(3D)画像を動く画像として見せる技術。4D超高解像度画像レーダーは、悪天候や照明環境が悪い状況でも鮮明な画像を生成し、本物の脅威と間違った警告を区別して、歩行者などの交通弱者や車の安全を確保する。

 デザインはモジュール(規格)式で、信頼性が高く、価格は適正で、自動走行機能の展開や車の安全性維持に不可欠なデータの多様性と冗長性(故障や不具合が発生しても通常の機能や安全性を維持できる仕組み)を提供する。量産開始は2023年半ばを予定している。

 ビオニアは、アーベのレファレンスデザイン(参照設計図)に基づいて2つのサラウンド4Dイメージングレーダーを開発、販売、統合する予定で、1つは24×12 RFチャンネル、もう1つは長距離・高解像度の360°センシングを実現する48×48 RFチャンネルとなる。ビオニア独自の導波管技術によってアンテナの効果が高まり、製造工程の性能変動が低減することで、アーベの機器の性能はさらに改善されると見込まれる。

https://vp283.alertir.com/afw/files/press/veoneer/202210071252-1.pdf