Monday, October 24, 2022 6:53 AM

マイクロソフトとメルセデス・ベンツ、提携を発表

 マイクロソフトとメルセデス・ベンツは、メルセデスが運営する30以上の乗用車工場で使うデータ・プラットフォームにマイクロソフトのクラウド電算プラットフォーム「アジュール(Azure)」を利用する提携を発表した。

 ロイター通信によると、MO360と呼ばれるメルセデスの新たなプラットフォームは、自動車生産効率を向上させるために供給網関連データの活用と管理を大幅に合理化する。MO360は、欧州や中東、アフリカですでに利用可能で、米国と中国でも近く始動する見通しだ。

 メルセデスは、MO360をアジュールで走らせることで、部品調達から物流、組み立てラインまで生産工程全体からデータを集めて仮想模擬品を作成し、各班が供給網の潜在的問題点を迅速に特定して回避できるようにする。

 両社は、今回の提携によってメルセデスの自動車生産効率が2025年までに20%向上し、物流部署は供給網問題を早期に解消できるようになる、と説明した。そのほか、メルセデスはMO360とアジュールによって、状況に応じて柔軟かつ迅速な意思決定を実行して炭素排出量の削減を強化できるようになる。

 メルセデスの自動車生産部署は、マイクロソフトのパワーBIダッシュボードをすべての端末または機器から使えるようになる。さらに、データ分析ツールを使って炭素排出量やエネルギー消費量、水使用量、廃棄物管理を追跡および予想し、生産施設の持続可能性向上をさらに強化できる。