Thursday, November 03, 2022 7:04 AM

イノビズとクダン、ライダー使った地図生成技術開発で提携

 車載用高性能ライダー(光検知・測距装置)や認識ソフトウェア開発のイノビズ・テクノロジーズ(Innoviz Technologies、イスラエル)は、ライダーを使ったデジタル地図生成技術の強化を目的に、Kudan(クダン、東京都)と提携した。

 クダンのプレスリリースによると、同社はコンピューターやロボットなどさまざまな機器に人工知覚(Artificial Perception=AP)やSLAM(自己位置推定と環境地図作成の同時実行)技術を提供しており、クダンの知覚ソフトウェアとイノビズのライダーを使った機械は、精度、ロバスト性(堅牢性、外部の影響によって影響されにくい性質)およびコスト効率の面で高い優位性を確保し、周辺環境の三次元(3D)地図生成と自動運転の実現が可能になる。

 両社の提携は、SLAM技術を使った3Dデジタル地図生成ソリューション需要の高まりに対応している。自律的な判断は情報の正確さに依存するため、機械にとって周辺の環境認識は非常に重要になる。イノビズのライダー技術と組み合わせることで、クダンのSLAM技術は正確で密度が高くカラー化された3D点群の作成によるダイナミックな環境マッピングを可能にする。

 クダンのSLAMソフトウェアが提供する精度と信頼性の高い情報により、車は周囲の環境を把握でき、自動運転車(AV)は周囲の環境変化に同時進行で対応できる。

 イノビズの高性能ライダーは、最大250メートル(m)離れた場所の詳細な3D点群データを生成し、太陽光や悪天候にも強いため、自動車の安全な走行やそれ以内の用途でクダンのSLAMソフトウェアの高い精度と信頼性に貢献する。

 イノビズの共同創業者でCEOのオマー・ケイラフ氏は「クダンのSLAMソフトウェアおよび関連ツールはイノビズの製品と非常に相性が良く、自動運転向けの高精度な地図作成、ロボット、地理空間マッピング、測量など多くの用途で大きな事業機会があると見ている。当社のライダー技術は、自動車およびそれ以外の用途でアジアでのニーズが高まっている」と話している。

https://www.kudan.io/jp/archives/1167