Wednesday, November 30, 2022 11:57 AM

アップルの供給網、中国依存縮小がデータによって鮮明に

 中国の製造業界に大きく依存してきたアップル(Apple)の供給網データを分析した結果、同社の中国依存が小さくなっていることが明らかとなった。

 中国は、低コストを武器に「世界の工場」という地位を確立したものの、中国共産党による圧政と悪政による米中関係悪化と新型コロナウイルス・パンデミックでのコーヴィッド・ゼロ(COVID Zero)政策によるリスクが近年に急激に高まっている。

 ロイター通信によると、アイフォーンを組み立てる世界最大の電子機器受託製造会社フォックスコン(Foxconn、台湾拠点)は、世界最大のアイフォーン工場を中国の中部で運営している。同工場では、ウイルス感染者が出たことで北京による厳しい封じ込め策を受けて万単位の工員らが施設内に何日間も閉じ込められ、外部との接触も絶たれた。その結果、生産ラインの稼働は下がり、一部の工員らは施設から脱出した。

 ロイターがアップルの供給網データを分析したところ、2019年までの5年間に、中国はアップルの供給網拠点の44~47%を占めていたが、2020年には41%、2021年には36%に縮小した。アップルが脱中国にかじを切っていることは数ヵ月前から報じられているが、データによってそれが確認されたのは初めてだ。

 それらのデータは、インドやベトナムへの投資、台湾や米国からの調達増加を含め、アップルとその供給業者らによる多様化の推進が、供給網構造を再構築していることを明示するものだ。ただ、分析家らは、供給網が今後もしばらく中国に依存することに変わりはない、と指摘する。

 アップルは取材に応じていない。

 フォックスコンは、アップルとの調整のもと、インドでのアイフォーン組み立てを拡大している。フォックスコンはそれにともなって、インドのアイフォーン工場の工員数を2年間で4倍に増やす計画だ。

 JPモルガンは、アップルが今後半年間にアイフォーン生産の5%をインドに移し、2025年にはその割り合いを25%に拡大すると予想する。そのほか、マックやアイパッド、アップル・ウォッチ、エアポッズも約25%が2025年までに中国外で生産される、とJPモルガンはみている。

 ただ、アップルの2021年までの供給業者データを見るかぎり、中国内生産削減分に匹敵する移管先は見あたらない。米国がアップル製品供給網に占める割り合いは2019年の7.2%から2021年に10.7%に上昇し、台湾も6.7%から9.5%に拡大し、インドが1%未満から1.5%に、ベトナムが2.2%から3.7%に拡大したことを考慮すれば、中国内生産減少分をそれらの国々に分散してまかなっているとみられる。

https://www.reuters.com/technology/apple-supply-chain-data-shows-receding-exposure-china-risks-mount-2022-11-30/