Wednesday, January 25, 2023 11:59 AM

NTTデータとオーロラ・ラブスが提携

 NTTデータと自動車向け人工知能開発大手オーロラ・ラブス(Aurora Labs、イスラエル拠点)は先日、自動車業界向けのグローバル戦略的協業を発表した。

 NTTデータのプレス・リリースによると、人工知能と第5世代(5G)移動通信システムを高度に組み合わせた両社の技術ソリューションによって、会社らは高効率と一貫したセキュリティーを備えた拡張性および敏捷性のあるソフトウェア無線(over-the-air=OTA)更新の恩恵を受けられる。

 両社は、オーロラ・ラブスの自己学習型人工知能技術と内蔵された自己最適化機能を活用して5Gによる高度のソフトウェアOTA更新を提供する予定だ。その結果、4G通信で1000ノード台だった無線装置1台あたりの更新を5000ノードに増やせ、25倍の効率化が可能になる。

 また、会社らは、特定の建物や工場、土地に限定したプライベート5G通信網を構築し、許可された顧客だけがアクセスできる自律的5Gを実現できるようになった。自己完結型の通信網とオーロラ・ラブス独自の非オープン・ソース方式で生成されたソフトウェア更新ファイルの組み合わせは、これまでにない堅牢なセキュリティーを実現する。

 NTTデータのソリューションは、利用会社らのOTA更新要件を満たすために、アンテナや基地局、端末メモリーといったハードウェア・コストを増やすことなく、継続的に増加する速度と対応領域に対応する。

 世界の自動車メーカーや機器メーカーらは、オーロラ・ラブスのVSI(vehicle software intelligence)ソリューションを利用している。ソフトウェア開発ライフ・サイクルへのVSIソリューションの早期統合は、開発過程を加速させ、業界最短の更新ファイルを生成する。

 また、オーロラ・ラブスの人工知能を使ったVSIは、ソフトウェア・アップグレードのためのハードウェアとデータ伝送コストを最大98%削減する。

 同社のゾハー・フォックスCEOによると、OTAは、新車発売後の12ヵ月間にソフトウェアを安定させるうえで非常に重要で、「迅速なイテレーション(一連の工程を短期間で繰り返す開発周期を指し、具体的には設計や開発、試験、改善の短期反復を指す)を行うには、データ・サイズの効率性と堅牢な通信網」が不可欠だ。

 「NTTデータとの提携は、ソフトウェアの開発と生産に取り組むうえで画期的な動きだ」とフォックス氏は述べた。

https://www.nttdata.com/global/en/news/press-release/2023/january/ntt-data-and-aurora-labs-announce-a-global-strategic-cooperation-for-software-over-the-air-updates