Thursday, March 16, 2023 10:00 AM

コアパワーのアリゾナ新工場、シーメンスがインフラ技術供給

 電気自動車(EV)用電池メーカーのコア・パワー(KORE Power、アイダホ州)は、アリゾナ州バックアイに建設する年間生産能力12ギガワット時(GWh)のリチウムイオン電池工場「コアプレックス(KOREPlex)」のインフラ技術供給業者にドイツの複合企業シーメンスを選んだ。

 グリーンカー・コングレスによると、このギガファクトリー(大規模工場)は、電気自動車(EV)や代替エネルギー発電分野を中心とする電池需要の高まりに対応する施設で、シーメンスのスマートファクトリー技術とシーメンス・ファイナンシャル・サービスを通した投資資金が工場の建設加速を支援する。

 コア・パワーの主力製品は重量エネルギー密度255Wh/kgのNMC(三元系正極材)リチウムイオン電池で、モジュールやラック型蓄電システムも提供している。シーメンス・スマート・インフラストラクチャーは、ビル運営を自動化・デジタル化するための重要な電気設備とエネルギー管理ソリューションを提供する予定。米国で製造された配電ハードウェアとソフトウェアで、電気設備の効率や信頼性を確保し、ビル管理者にリアルタイムの分析およびメンテナンス診断の深い理解を提供する。

 シーメンスのビル管理システム「Desigo CC」は、環境制御、セキュリティー、配電システムの全てを単一のインターフェイスで監視して、入居者の快適性、効率、レジリエンス(衝撃からの回復力)、安全性を向上させる。資産、メンテナンス管理技術部門ブライトリー(Brightly)のクラウドベース資産管理ソフトウェアから得られるリアルタイムデータは、製造装置や建物の運用に関する理解を深め、計画外のダウンタイムの最小化と資産の長寿命化を実現する。

 また、シーメンス・ファイナンシャル・サービスは2022年末、24年後半〜25年前半に完成を予定するコアプレックス建設のための最初の7500万ドルの資金調達でリード投資家になると発表。このつながりをさらに強化するため、プライベート&グロース・エクイティー担当ジェイソン・トンプソン副社長がコア・パワーの取締役会に加わっている。