Wednesday, April 05, 2023 6:51 AM
ルシッド、役員含む18%を人員削減へ
新興EVメーカーのルシッド・グループ(Lucid Group、カリフォルニア)は、24年に予定している第2のEVモデル発売に向けて経費削減と資金の保全を図るため、23年7-9月期末までに従業員の18%に当たる約1300人を解雇する。
ロイター通信によると、ピーター・ローリンソンCEOは、社員にあてた電子メールで、人員削減は米国内の事業全体で実施し、幹部も含まれると説明した。関連費用は2400万-3000万ドルを見込んでいる。
自動車業界では、人員削減の動きが強まっている。この数カ月でリビアン・オートモーティブ(Rivian Automotive)のほか、フォードやGMも人員削減に踏み切っている。
ルシッドは、23年の生産目標をアナリスト予想を下回る最大1万4000台と発表し、2月に支出の削減を約束していた。同社製EVの購入予約は減少傾向にあり、価格が8万7000ドルを超えるEVセダン「エア(Air)」の予約台数は2月21日時点で2万8000台と、22年8月から24%減少した。待ち時間が長く、早期に予約した人々の一部が解約した。
新興EV企業の多くは、車を量産して顧客の元へ届けることに苦労しており、最近の四半期も多額の資金を消費している。
ルシッドは24年、2つ目のモデルとなる電動SUV「グラビティー(Gravity)」をアリゾナ州カサグランデの工場で生産する計画で、四半期決算の発表時には、部品代や輸送費の削減、アリゾナ工場の拡張にかかる費用の一部繰り延べなど、多くのコスト削減策を示していた。
ローリンソン氏は「目標を達成するのにこれらのコスト削減だけでは不十分だったため、レイオフの発表に至った」と説明している。