Tuesday, April 25, 2023 6:41 AM

イネオス、オフロードEV製造をマグナに委託

 無骨なデザインのSUV「グレナディア」で自動車市場に参入した英化学大手イネオス・グループ(Ineos Group)は、次のオフロード電気自動車(Ineos Group)の生産をカナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルに委託すると発表した。

 オートモーティブ・ニュースによると、マグナは2026年にオーストリア・グラーツにある完成車組立工場マグナ・シュタイアで、イネオス向けにEV生産を開始する予定。マグナは、より早く車を市場に投入したいと考えるイネオスやフィスカーのような新規参入企業に自社をエンジニアリングや組み立ての「ワンストップ・ショップ(一カ所ですべてがそろう場所)」として売り込んでおり、イネオスが顧客に加わったことでシュタイアで生産するEVモデルのポートフォリオが拡大する。

 イネオスの新モデルは、2022年に納車を開始した内燃エンジン車のグレナディアとは違い、より小さな新しいプラットフォームを使うという。マグナは18年からイネオスに完成車のエンジニアリング・サービスを提供しており、イネオス・オートモーティブのリン・コルダーCEOは「グレナディアを踏み台に、2つ目のモデルで国際的な自動車ブランドとして成長し続けたい当社にとって、マグナとの協力を深めることは自然な成り行き」と話している。

 マグナは、EV時代に向けて完成車事業のポジション調整を進めているが、移行に伴い同部門の売り上げは縮小すると予想している。イネオスとの契約がまだ発表されていない2月の見通しでは、マグナ完成車事業の売り上げは23年の49億〜52億ドル(推定)から25年には40億〜45億ドルに減少すると予想した。

 マグナは引き続き、米国で委託組立工場の候補地を探している。