Monday, May 22, 2023 6:51 AM

米カナダ、国境またぐ「EV充電街道」設置へ

 米国とカナダは、ミシガン州カラマズーとカナダのケベックシティーを結ぶ約1400キロメートル区間に、国境を越えた電気自動車(EV)用「充電街道(charging corridor)」を構築する。

 エレクトライブによると、カナダのオマール・アルガブラ運輸大臣と米国のピート・ブティジェッジ運輸長官がデトロイトで開催されたイベントで発表した。これでケベックシティー、モントリオール、トロント、デトロイト、カラマズーが充電インフラで結ばれることになる。

 この区間では80キロ間隔で充電設備を開設し、各所にDC(直流)急速充電器を1台以上設置する予定で、デトロイト〜トロント間には61カ所、トロント〜ケベックシティ間には154カ所合わせて215カ所の充電ステーションが計画されている。

 アルガブラ運輸相は「カナダと米国は市場ベースで世界最大のエネルギー取引関係を構築しており、これは温室効果ガス排出量ゼロの実現を目指す上で強固な基盤になる。国境を越えた初めての代替燃料供給設備によって、ドライバーは安心してEVを充電できるようになる」と述べた。

 カナダでは最近、EVの充電インフラが順調に拡大している。3月には小売りチェーンのセブンイレブンが米国とカナダに充電ネットワークを設置する計画を発表したほか、4月にはカナダ・インフラストラクチャー銀行(CIB)がEV用充電器メーカーFLOの充電網を2027年までに倍増させるための融資を行った。ケベック州政府も最近、地域の充電インフラ拡充のために6000万ドルの投資を行うと発表している。