Tuesday, May 23, 2023 6:46 AM

米倉庫業界、活況続く〜代替エネ関連企業がけん引

 インターネット通販の需要が減速する中、ソーラーパネル、電気自動車(EV)、EV用電池などのメーカーによるサプライチェーン(材料供給網)構築の動きが倉庫業界の追い風となり、米国の産業用不動産に占める代替エネルギー関連企業の割合が高まっている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、事業用不動産サービス大手CBREのデータでは、EVやリチウムイオン電池などのEV部品を製造・販売する企業による不動産リースは、2023年1〜3月期に前年同期比で2倍以上に増加した一方、新型コロナウイルス禍をきっかけに急増したオンライン小売業のリースは約66%減少した。

 これは、代替エネルギー企業が消費者や企業の需要を満たすため、また国内製造業の活性化を目指す連邦政府の補助金に対応して、国内でサプライチェーンを拡張しているためだ。代替エネ関連企業が占有するスペースは、通販業者や実店舗が在庫を保管する倉庫に比べれば小さいが、この分野の成長は、eコマース企業がリースを縮小する状況で産業用不動産を支えるのに役立っている。