Wednesday, June 07, 2023 6:49 AM

カナダとケベック州、GM・ポスコ電池材工場に3億カナダドル

 カナダ革新・科学・産業省は29日、同国政府とケベック州が、GMと韓国化学大手ポスコ・ケミカル(POSCO Chemical)の電池材料工場にそれぞれ約1億5000万カナダドル(1億1200万ドル)を提供すると発表した。約200人の雇用創出を見込んでいる。

 ロイター通信によると、両社は22年、EV用電池の正極活物質(CAM)を生産する施設をケベック州ベカンクールに建設する計画を発表した。6億カナダドル以上の資金を投じ、25年までに操業を始める。

 カナダでは、リチウム、ニッケル、コバルトなどの大規模な資源採掘が行われている。世界で二酸化炭素(CO2)排出削減の動きが進む中、カナダ政府は数十億ドル規模のグリーンテクノロジー基金を通じて、EVサプライチェーンに関係するさまざまな企業を取り込もうとしている。

 CAMにはニッケルやリチウムなどが含まれ、この正極材料だけで電池のコストの約40%を占める。ベカンクール工場で生産されるCAMは、GMの「シボレー・シルバラード」「GMCハマーEV」「キャデラック・リリック」などのEVに搭載される次世代電池「アルティアム(Ultium)」の製造に使われる。