Tuesday, August 15, 2023 3:25 AM
グーグル、本社敷地内ホテルを割り引き価格で従業員に提供
グーグル(Google)は、オン・キャンパス・ホテルの特別サービスを従業員に提供することで出社を増やそうとしているが、一部の従業員はそれに対し辛辣な批判の声をあげている。
同社は、2022年に本社敷地内にホテルを開業した。同ホテルは4000人を泊めることができる。
CNBCによると、同社は先日、カリフォルニア州マウンテン・ヴューにある新本社キャンパス内のホテルの部屋を「サマー・スペシャル」と銘打って1泊99ドルで従業員らに提供する方針を打ち出した。同サービスは9月30日まで実施される。経営陣は、それによって出社日数や出社人数が増え、同社が「ハイブリッドの職場に移行しやすくなる」と期待する。
同策は、承認されない出張あつかいとなるため、利用する従業員らは自身のクレジット・カードで払う必要がある。
「朝の通勤時間がなくなり、代わりに睡眠時間が1時間増えることを想像してみてください」「仕事が始まる前においしい朝食を食べ、運動する余裕もできます」「仕事のあとには、屋上デッキで静かな夜を楽しんだり、地元の楽しい活動に参加することもできます」と同社は宣伝している。
サンフランシスコ湾岸地域は、ゾーニング規制による新たな住宅の供給不足や、高給取りの労働者および重役らの住宅需要増もあり、不動産コストが米国内でもっとも高い地域の一つだ。マウンテン・ヴュー市では住宅不足が特に顕著だ。
グーグルでは、新型コロナウイルス・パンデミックを受けて完全遠隔労働に移行したが、パンデミック収束後にハイブリッド労働に切り替えた。しかし、遠隔労働への移行を受けて、生活費の安い地方に引っ越した従業員も多数いる。
経営陣は、出社日数や出社人数を増やそうと、従業員らの入館証記録を追跡し、出社頻度を賞与の査定に反映させる方針まで打ち出したが、従業員たちからの激しい不満と反発を誘発し、週三日出勤のハイブリッドへの移行が難航している。
それを打破するために、新本社キャンパスのホテルを1泊99ドルで利用できるようにする「サマー・スペシャル」を提供し初めたものの、「1泊60ドルくらいだったらアパートの代わりになるかもしれないが、99ドルなら結構です」という書き込みもある。
さらに、「給与の一部を従業員から巻き上げる新手の方法」や、「夏のあいだにキャンパス内に有料で泊まらせることで長時間労働をさせやすくする魂胆」といった厳しい批判がオンライン上で拡散している。
https://www.cnbc.com/2023/08/04/google-offers-on-campus-hotel-special-to-lure-workers-back-in.html