Tuesday, September 12, 2023 5:03 AM

アウディとナビスター、C-V2X技術でスクールバスの安全性向上

 アウディ・オブ・アメリカとトラック製造大手ナビスターは、C-V2X(携帯電話回線を使った車車間・路車間通信)技術を使って、スクールバスの安全性を向上させている。

 アウディのプレスリリースによると、C-V2X技術は子どもたちがより安全に登下校できる環境を作り出せる可能性がある。C-V2X技術を使った一般車両とスクールバスの直接通信によって、車のドライバーは近づきつつあるスクールバス停留所の現在状況を伝えるダイレクトメッセージを運転中に受け取れる。メッセージは、スクールバスが近くの角を曲がるところだったり、坂の向こうにいたり、ほかの車が間にあったりしてバスがドライバーから見えていない場合も提供される。

 一方、スクールバス運転手は、バス停留所にほかの車が近づいていることだけでなく、停留所に車が近づきすぎて停止しない可能性がある場合はその警告も受ける。この結果、運転手はバスのドアを閉じたままやり過ごしたり、子供らに降りたところで動かないよう注意したりといった行動が取れるようになり、子供をより安全に運べる。

 車とスクールバスは、最大400ヤードの距離で毎秒10回の直接通信が可能になり、携帯電話通信特有の遅延が事実上解消される。各車両は他車両と、現在位置、速度、方向といった情報を共有するため、特に緊急時などはすべての車両により高い安全性を提供できる。

 アウディはすでに、通学路や工事現場、サイクリストや建設作業員などとの直接通信の利点を実証しており、近い将来この技術は、オートバイや緊急車両、歩行者にも活用できるようになる。

 アウディとナビスターは今回、技術提携するアプライド・インフォメーションとともにC-V2X技術の実演を行なった。3社はこれまでに得られた知見を共有し、地方自治体、州、国の当局者と緊協力しながら技術の採用を促す考えだ。

https://media.audiusa.com/en-us/releases/583