Tuesday, October 25, 2016 10:25 AM

「もうタブレット要らぬ」〜NFLの名監督が怒り爆発

 プロフットボールNFLの名ヘッドコーチとして知られるニューイングランド・ペイトリオッツのビル・ベリチック氏は、試合中に使っているマイクロソフト製タブレット端末「サーフェス」が使い物にならないと不満を爆発させている。
 ニューヨーク・タイムズによると、サーフェスは2013年にマイクロソフトとNFLが結んだ長期スポンサーシップ契約に基き、試合中のプレイの確認といった用途で各チームに支給されている。NFLは契約に際し、装置の頑丈さや使いやすさ、大きさ、極端な気温への耐性、光の反射によるぎらつき防止など一連の要望をメーカーに伝えたものの、実際はうまく機能しないこともあるようだ。
 14年に不具合が起きた時、ベリチック氏は「こういうこともある」と冷静に受け止めていた。しかし最近は我慢も限界を超えたようで、今月18日の記者会見ではサーフェスについて「信頼性が低すぎる。毎週のように問題が起きる。もう我慢できない。パフォーマンスが安定しないので、ほかのコーチもやっているように自分はこれからは印刷した写真を使い、もうタブレットは使わない」と宣言した。
 ベリチック氏は、報道関係者席と観客やサイドライン(控え選手のいる区画)、コーチとクォーターバックなどを結ぶ他の通信システムに対しても、「いつも故障する」と不満をこぼし、試合の数時間前にならないとリーグからチームに装置が配られないため、問題への対応が難しいという。
 これに対しNFLは「マイクロソフトと提携しサイドラインにテクノロジーを導入して以降、コーチ間のコミュニケーションの効率と速度が大幅に向上した。他のテクノロジーと同様、この通信システムも問題が起きる要因はいくつもあり、マイクロソフトのテクノロジーに関係することもあればそうでないこともある」と説明。マイクロソフトは「ベリチック・コーチの決断を尊重するが、サーフェスの信頼性には自信を持っている」と反論している。