Wednesday, November 29, 2023 11:50 AM

アマゾン、法人向け生成人工知能チャットボットを発表

 アマゾン(Amazon)は11月28日、ラスベガスで開催中の毎年恒例のAWSリ:インヴェント(AWS re:Invent)会議において、業務用の生成人工知能チャットボット「キュー(Q)」を発表した。

 CNBCによると、キューは、生産性ソフトウェア市場でマイクロソフト(Microsoft)やグーグル(Google) に挑戦するアマゾンの最新の取り組みを象徴する。

 マイクロソフトが巨額を投資するオープンAIがチャットGPT(ChatGPT)を市場投入してからちょうど1年が経過する現在、職場における生成人工知能の活用が拡散するなか、アマゾンはキューを法人向けに提供することで同分野に本腰を入れることを鮮明化した。

 キューという名前は、ジェイムス・ボンドの映画やスタートレックに登場するキャラクターにちなんで命名された。

 キューの試用版はすでに提供されており、いくつかの機能は無料で使える。試験運用期間が終わると、会社らは一人あたり月額20ドルを払う。開発者やIT担当者向けの追加機能を備えた高位版は月額25ドルだ。

 生成人工知能が統合されたコーパイロット・フォー・マイクロソフト365やデュエットAIフォー・グーグル・ワークスペイスの料金は両方とも一人あたり月額30ドルだ。

 キューは、利用者らが職場で使うアマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)の諸機能を理解するよう訓練されており、問題や質問が生じた場合にその解決を支援する。また、セールスフォースらが提供する業務連絡アプリケーションで会話することも可能だ。

 AWSのアダム・セリプスキーCEOによると、キューはAWSのオンライン管理コンソールにも表示され、キューが利用者に回答する内容を裏付ける文書の引用を提供する。また、ソース・コードに自動的に変更を加えることができるため、開発者の作業が少なくて済む。

 キューはまた、さまざまのソフトウェア会社らが提供する40以上の業務用システムに接続可能だ。したがって、利用者らは、ドロップボックスやゼンデスク、そのほかの第三者製品の使用時にキューを併用できる。

 さらに、キューは、AWSのS3データ・ストレージ・サービスに保存されている情報について議論できるよう訓練されていることから、利用者がキューとの質疑応答中に書類をアップロードしたり、保存書類内容に関して質問したりすることも可能だ。

https://www.cnbc.com/2023/11/28/amazon-announces-q-an-ai-chatbot-for-businesses.html