Thursday, November 30, 2023 5:53 AM

米宅配ビジネス、今やアマゾンが最大手

 インターネット通販最大手アマゾンは、国内の個人向け荷物配達量が運輸大手のUPSとフェデックス(FedEx)を上回り、今や宅配事業の米最大手になっている。

■「空想」が数年で現実に

 ウォールストリート・ジャーナルによると、アマゾンは2020年に国内宅配量でフェデックスを抜き、22年にはUPSも抜いたことが同社の社内データおよび関係者の話から分かった。23年は2社との差をさらに広げる勢いだという。あらゆる小包の取扱量では依然として米国郵政公社(USPS)が最大手で、3社が発送した荷物も大量に扱っている。

 アマゾンは、13年にはUPSとフェデックスの大手顧客だったが、その突出した成長とフェデックス、UPSそれぞれの戦略転換が相まって力関係が変化した。フェデックスは18年にアマゾン向けの陸送サービスを取りやめ、UPSは近年、ヘルスケアや中小企業など利益率の高い小包の取り扱いを増やし、個人あての配達量を減らしている。

 アマゾンは23年、11月下旬の感謝祭前の時点ですでに国内で48億個を超える荷物を配達し、通年は約59億個(前年は52億個)に上る見通しとなっている。これに対しUPSは、国内小包取扱量は1〜9月で約34億個、通年で前年の53億個を上回る可能性は低いと見ている。フェデックスは23年5月期のエクスプレス(航空貨物)とグラウンド(陸送)の国内取扱量が約30億5000万個。アマゾンの数字は最初から最後まで自社で配送した荷物だけだが、UPSとフェデックスは郵便局に最終配送を委託した分も含まれている。

 16年にフェデックスCEOだったフレッド・スミス氏は、アマゾンがフェデックスの脅威になるという考えを「空想的」と切り捨て「あらゆる観点から、近い将来の主要なeコマース配送業者はUPS、USPS、そしてフェデックスだ」と話していた。アマゾンは当時、UPSとフェデックスに大きく引き離された業界3位だったが、その後数年で順位を上げ、世界最大級の物流ネットワークを構築した。