Wednesday, December 20, 2023 6:08 AM

フォード、24年の電動ピックアップ生産計画を半減

 フォードは電動ピックアップ・トラック「F150ライトニング」の生産を需要減を理由に半分に減らす。

 オートモーティブ・ニュースによると、同社はサプライヤーに1月からミシガン州ディアボーン工場(ルージュ・エレクトリック・ビークル・センター)での生産台数を週平均1600台程度に減らす方針を伝え、準備を要請した。従来は年間生産目標を15万台とし、週平均3200台の生産を計画していた。フォードの減産は、ツーリング(金型、設備の設計・製作)や設備に何百万ドルも投資してきたサプライヤーに動揺を与えている。

 ミシガン州とミズーリ州の工場で生産するガソリンエンジン版のピックアップ台数は基本的に変わらない見込みで、フォードは「顧客の需要に見合った生産を続ける」との声明を出している。

 フォードは10月、ライトニング生産工場のシフトを3交代から2交代に減らし、約700人を一時解雇した。同社は22年末、第3シフトを追加して23年秋までにライトニングを年間15万台生産する体制を整え、23年初めには工場面積を70%以上拡大したが、最近はEVの需要が減速しており野心的な生産目標を見直す必要に迫られた。

 ジョン・ローラー最高財務責任者(CFO)は7-9月期決算発表で「EV販売が伸びていないといわれるが、伸びてはいる。ただ、業界の予想よりもペースが遅いだけ」と弁明した。

 実際、ライトニングの販売は増え続けており、ジム・ファーリーCEOによると11月の販売台数は4393台と月間過去最高を更新したが、1-11月の米販売台数は54%増の2万365台にとどまっている。