Wednesday, December 27, 2023 11:47 AM

アップル、アップル・ウォッチ輸入禁止措置を控訴

 アップル(Apple)は12月26日、医療用観察技術会社マシモ(Masimo)からの訴えにもとづいてアップル・ウォッチの輸入を禁止した米政府調停機関の決定に関してジョー・バイデン政権が拒否権発動を拒否したことを受けて控訴した。

 ロイターによると、アップルはそれと同時に、同輸入禁止措置の停止を求める緊急申し立てを米国連邦巡回控訴裁判所に提出した。

 アップルは巡回控訴裁に対し、アップル・ウォッチの再設計版がマシモの特許を侵害しているかどうかを米国税関&国境警備局(U.S. Customs and Border Protection=USCBP)が決定するまで輸入禁止措置を一時停止し、裁判所がアップルの訴えを検討するあいだ輸入禁止措置を保留するよう求めた。アップルによると、USCBPは1月12日に決定をくだすとみられる。

 マシモは、アップルが人材を引き抜いてパルス・オキシメトリー(動脈血酸素飽和度および脈拍数計測)技術をマシモから盗んでアップル・ウォッチに搭載したと主張している。

 アップルは、動脈血酸素飽和度および脈拍数計測技術を2020年のアップル・ウォッチ・シリーズ6から搭載している。

 米国際貿易委員会(ITC)はマシモの訴えを受けて、血中酸素濃度を読み取る技術を内蔵したアップル・ウォッチの米国への輸入と米国内販売を禁止した。

 アップルはすべてのアップル・ウォッチをおもに中国で製造し、そこから世界各地に出荷している。そのため、米国内で流通するアップル・ウォッチは外国からの輸入販売となる。

 米通商代表部のキャサリン・ターイ長官は、慎重に協議した結果、ITCによる禁止措置を撤回しないことを決めたと説明した。ITCの裁定はそれによって最終的に確定した、と通商代表部は26日に発表した。

https://www.reuters.com/technology/biden-administration-allows-us-trade-tribunals-ban-apple-watch-imports-2023-12-26/