Monday, February 05, 2024 9:10 AM

ストアドット、100in5実現に向けた電池設計を発表

 電気自動車(EV)用の超急速充電(XFC)電池を開発するイスラエルのストアドット(StoreDot)は、XFC機能の実現を加速させる革新的なセル・トゥー・パック(車載電池の設計手法)「I-BEAM XFC」を発表した。

 テスララティによると、新しい設計は、セル(電池の単体)に内蔵された冷却技術で熱管理が強化され、電池パックへの設置も非常に簡単で、EVへの「100in5」技術搭載を促進すると見込まれる。セル・トゥー・パックは航続距離とエネルギー密度の向上を目指す手法だが、ストアドットは、充電5分で100マイルの走行が可能な「100in5」技術による充電時間の短縮にも取り組んでいる。

 ストアドットはすでにこの技術に関してポールスターとのパートナーシップを獲得しているほか、EV大手テスラも自社のEVにストアドット製電池の導入を検討していると報じられている。

 「I-BEAM XFC」は、電池パックに直接統合できる設計で、特許を取得した独自の冷却構造によって局所的な過熱を防ぎ、各セルの温度を均一に保てるため、急速充電に必要な電流に対応できる。

 まだ試作段階だが、同社はすでに設計に関する特許をいくつか取得しており、同社はこれが量産や大規模な普及に向けた重要な要素の一つになると考えている。同社は2024年中にEVでXFCセルを実証したいと考えており、年内には自動車メーカーに角形電池のBサンプルを発送する予定。同社は年内に米国へ事業を拡大する計画も進めている。