Thursday, February 29, 2024 6:10 AM

ブランド愛着度はテスラが圧勝〜23年の新車購入

 S&Pグローバル・モビリティーが発表した2023年自動車業界愛着度調査で、電気自動車(EV)大手テスラが「メーカー・車種別ロイヤルティー(愛着)賞」の9部門中4部門を受賞した。

 エレクトレックによると、複数の研究で、EVに一度乗ったドライバーはもうガソリン車には戻らないという結果が出ている。「フィアット500e」のような制限があった初期のEVは必ずしもそうではなかったが、この10年間北米のEV市場を支配してきたテスラは消費者のブランド愛着度が非常に高い。

 ただ、ここ数年はその傾向が薄れているとの指摘もある。特にイーロン・マスクCEOが偏向的になっているほか、より多くのEVメーカーが市場に参入して競争が激化したためだ。

 しかし、23年に米国で新しく登録された小売販売車両1260万台を分析したS&Pグローバルの調査では、依然としてテスラがブランド愛着で圧倒的な強さを見せつけた。テスラはEV部門の人気によって愛着度(再購入率)と新規購入の両分野で成功しており、23年は「モデルに対する総合的愛着度」「最高の新規購入率」など4部門で連覇を達成した。

 2年連続で複数の賞を受賞した背景には、「モデル3」と「モデルY」が現オーナーから高い人気を得ていることに加え、多くの内燃エンジン車ドライバーをEV分野に引きつける高いブランド力がある。特に注目すべきは、テスラが比較的新しいブランドにもかかわらずこうした地位に達している点だと考えられる。