Thursday, March 07, 2024 6:19 AM

グラビティー、NYで国内最速のEV充電器を公開

 グーグルが支援する新興EVインフラ企業グラビティー・モビリティー(Gravity Mobility、ニューヨーク州)は、大口顧客の獲得を目指し、米国で最も速い充電性能をニューヨーク市内で一般公開している。

 ロイターによると、同社の500kW充電器は、1時間で2400マイル、または5分で200マイル分の急速充電が可能で、業務用EVを所有する事業者はニューヨーク市内で24台の充電器を利用できるようになる。

 同社は年間数千台の充電器を製造・配備する能力を持ち、市内マンハッタンのミッドタウンに開設した最初の充電器のほかにも、すでに多くの設置場所を開発中だという。モシェ・コーエンCEOは「(テスラの充電器)スーパーチャージャーが年間何台増設されているかを見れば、当社もネットワーク拡大のために同等かそれ以上の増設が可能で、それを妨げるものは何もない」と語る。

 テスラはフォード、GM、その他多くの自動車メーカーと契約し、1万5000台を超える同社の充電ネットワークを多様なブランドも利用できるようにしている。グラビティーは、急速充電器のネットワークを全米に広げるため、2024年中に新規の資金調達を計画しており「短期間の全米拡大を目指しているので、かなりの関心が寄せられている」(コーエンCEO)という。

 グラビティーの充電器は、自動車メーカーや他のEV充電事業者が展開している大型装置に比べると小さく、機内持ち込み可能なスーツケースほどの大きさとなっている。現在ほとんどのEVは充電速度の上限が350kWだが、将来のモデルはより急速の充電器を利用できるようになると予想される。

 EV充電器メーカーのチャージポイントは23年末、最大500kWの速度で2台同時に充電できる「Express Plus Power Link 2000」を発表した。テスラのスーパーチャージャーは最高250kWとなっている。